富士山頂を目前に撤退 |
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■悔しい、ここまで来て撤退するのは。剣が峰の3776メーターの三角点に立たないと頂上を極めたと言えないと思っている館主は、悔しくてならない。せっかくの一年に一度の機会がこうして終るのは残念だ。 ■それにしても今回の気候は見込み違いだ。梅雨も明けたし、台風の接近もないし、登頂には絶好のチャンスと見て、この日を決定したのに。雨が降らないだけましだが、強風と霧で、じっとしているだけで、本当は風で飛ばされそうでじっとしていられないが、寒くて、退却しか選択肢がなさそうだ。 ■今回はとんだハプニング続きだった。 ■気が付いたら明るかった。目が覚めたら、何かがおかしい。ネボウした! ■目覚ましが鳴ったはずだが、無意識に止めていた。目覚ましの設定は、2時半だった。いつもなら3時前後には出発。だから出発は暗闇と決まっていた。 ■次第に昨夜のことが頭に浮かんでくる。遠足の前の小学生のごとく、妙に興奮して、いつまでも眠れなかったこと、このままでは夜が明けてしまうと強制的に眠るため睡眠薬を服用したこと。 ■登山以外にも実はアクシデントがあった。 ■箱根の登り坂で、前の車が急に止まるので、私も急ブレーキをかけた直後、バランスを崩して、左に転倒。車輪をロックさせたわけでもないのに、なぜか簡単に倒れてしまった。8時15分頃か。下敷きにならず、けがをせずに済んだのは幸い。前の車の男性が一緒にオートバイを起こしてくれた。当時、前の車両と私のオートバイの二台だけが連なって走っていた。もちろん一人で起こすべきであるが、あの重量の二輪は手助けしてくれると本当に助かる。登り道で、しかも左に傾斜している道なので、最初正直言って一人で難儀した。 ■けがはなかったものの、左クラッチレバーが曲がってしまった。これが折れていたら、運転どころか、直ちに引き返す算段を考えざるを得ない羽目だった。運転に差し支えないので、そのまま旅は続行。 ■5合目の駐車場に着いたのは11時20分。自宅からここまで130キロ。 ■登山の準備ができたのは、12時。ずいぶんと中途半端な時刻だ。チェックインは19時といっておいた。どんなに遅くても18時にはここに戻りたい。逆算すると、登り4時間、下り2時間で済ませる強行作戦。というのは去年の実績が登り4時間半、下り2時間半、合わせて7時間。これには頂上での休憩を含まない。体調次第では、八合目あたりでの退去の可能性も頭に入れて、とにかく登り始める。 ■あれだけ晴れていた気候は、いつのまに雲行きが怪しくなり、風が強くなる。 ■14時7分、太子館で休憩。宿のお兄さんが今10度だよと言っていた。とにかく寒くて、上着を着込む。すっかり晴れ間が見えなくなり、風が吹き荒れる。 ■登るも地獄、下るも地獄。いよいよ胸突き八丁。巨岩、奇岩がごろごろしている間を、はうようにして進む。 ■16時半、浅間大社に到着。ガスが立ちこめ視界不良。誰も周りにいない。晴れた日の真昼の混み様を知っているから、異様。一人見つけ、写真を撮ってくれるよう頼む。アジア系の外国人のようだ。 ■いつもの快晴なら、自動販売機で300円のコーラを買い、ここまで登り切った自分をほめるのだが。この寒さでとてもそんな気分ではない。 ■無料休憩所に入る。周りには十数人の登山客が居たろうか。そのうち、今日中に下山する人は暗くなる前早めに出るようにと店のお兄さんが叫ぶ。 ■もう一枚、写真を撮ってもらうため、いったん外に出た。あまりの寒さにふるえが止まらず、店にカムバック。防寒具の上に、雨具をさらに重ね着。 ■周りにいた登山客の姿があっという間に見えなくなっている。時刻と気候と考慮し、17時6分、冒頭にあるようこのまま下山を決定。 ■今回の登山に一つ新しい武器を携行していた。ステッキだ。ディスカウントストアで、4000円くらいだった。富士登山には五合目で杖を買い、それで上り下りする人が多い。しかし私にはあのつえでは、登るときにはじゃまだし、何よりオートバイでは帰りに運べない。今回購入したステッキは長さが調整できる。登るときには、案の定あまり出番はない。下山にはステッキを積極的に使ってみた。滑ってしりもちをつく回数が圧倒的に減った。著しい効果有り。 ■18時55分、駐車場に帰還。結局ほぼいつものペースと変わりなし。いつもならここでゆっくりと休憩して過ごすところだが、今回はその余裕がない。もう暗くなっている。 ■遅れることを宿に連絡。五合目を出発したのは、19時20分。 ■山中湖に確保した宿に着いたのが、20時31分。五合目からさらに130キロ。 ■翌日帰る途中振り返って、富士山を撮す。あの山頂に登ったのか。アディオス。 |
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