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■スタートボタン一つ。ひょっとして、不発ならどうしようという不安が一瞬よぎる。一発始動。それまでの心の迷いを吹き飛ばしてくれる。リズミカルで重量感のあるこのサウンド、これはいい。しかも冬だというのに、チョークも引かずに、これだ。どうしてお前はそんなに頼りになるんじゃ、たまには失敗するお前を見てみたい。いや、それは冗談だからね。
■乗り始めてから1ヶ月のCB1300SF。乗り心地について語ることは、もう少し時間をかけてから、別の機会に譲ろう。
■大型マシンに乗るまで、しばらくオフロード・マシンに乗っていた。もちろんキック式だ。ひどく手こずった記憶がある。暑い夏のさなかで走り出す前から一汗をかく。「まだ出かけてなかったの?」、こちらは汗みどろで格闘中。ペダルに乗せた足を思い切り、体重をかけて蹴り落とす。ちょうどよろしい抵抗感とともに、エンジンがかかったときの快さ。魚がかかったとき、釣り師のさおの感覚か。
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■セル式はその点、ラクチンこの上ない。何一つ体を動かさずに指一本でエンジンを始動できるセル式はすばらしい。テクニックのはいる余地がない。
■ところが一発でかからないとこれまた惨めだ。前のCB750ではこれに悩まされた。何しろ買った日に、自宅前でこのトラブルに見舞われる。エンジンのかからない車はただの鉄のかたまり。この重量で押しがけなど思いもしない。販売店に引き取りに来てもらった。二度目はチョイノリで出かけたスーパーの近く。電源回りを一新してくれ、おかげで新品同様になった。でも二年目の夏再びエンジンがかかりにくくなる。チョークの位置をずらしたり、セルを押すタイミングを変えたり。予定中止、バッテリーを取り外して充電。近くの本屋の駐車場でもこのトラブル。妻に車の出前を頼むと「またなの?」。その後も何度か冷や汗をかき、わずか二年でバッテリーを新調。 |
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