未使用スマホを初めて買取店で売り払うの記

 6月某日。そこは秋葉原に有り、これといって特徴の無いオフィスビル。住所から判断して、このビルに違いない。エレベーターで3階へ。スマホの買取店に突撃するのは、今回が初めて。
 窓口があり、席が二つ並んでいる。待たされることも無く、単刀直入に取引開始。
 あとでお兄さんに尋ねたら、この時期はヒマなんだとか。
 スマホの買い取り店に対して、なんとなく抵抗感があった。その筋の探訪記をいくつか読んで大体の様子は知っているつもり。ただどこにあるのか知識はゼロ。
 ホームページには、店頭買取の場合は、事前に電話を入れるようにと注意書き。その通り、電話したら、出てきたのは日本人。言葉の怪しげな外国人だろうと身構えていたら、肩すかし。しかも気さくな感じで、第一印象は好ましいものだった。
 ところで、秋葉原というのは、電気電子オタクにとってのメッカだった。館主のように、昔の人間ほどその感が強い。オーディオ製品やら、パソコン部品やら探し求めて何度彷徨したことか。。
 でも最近のスマホ時代にあって、ちょっと波に乗り遅れた感がする。秋葉原を含む都心よりは、激安店はむしろへんぴな郊外に有ったりする。
 とはいえ携帯ショップに出かけるのはともかく、不便な場所にある買取店は遠慮したい。ネットで調べた上で、秋葉原は末広町駅の近くの店に決めたわけ。
 どう事前審査をするのか、興味深かった。

 店長、と私が勝手に思い込んだ窓口のお兄さん、は私が持ち込んだ商品の箱を全て開く。奥にもお兄さんが居て、並行して検品作業をしているようだ。
 当初ヤフオクで全て出品し、売却する予定だった。慣れた仕事だし、それに足を運ぶ必要も無い。始めのうちはそれでやりくりしてきた。
 でも4台、5台と増えると、その取引のやりとりがひどく負担になってくる。誰が返事をし、誰に回答を迫られているのか、誰がまだ未入金なのか等々。この方法を続けるには無理がある。
 特に問題を指摘されることも無く、検品は完了。
 最後に、めでたく現金を受領する段階に至る。。

 彼が、面白い道具を取り出す。それでお札を数えるのだ。銀行の窓口にあっておかしくないが、こんな「兵器」を見るのは初めて。
 足取り軽く店を出たのは言うまでも無い。